深山の純白の花 弥山
7月12日、今年も弥山のオオヤマレンゲを見に行きました。
国道309号行者還トンネル東口に車を止め、真っ赤な朝焼けを見て午前5時から歩きました。
林道の崩れが復旧されて、稜線の一ノ峠までの登山道も最近は急速に歩く人も増えたようで道がしっかりしていました。
一ノ峠に着くと弥山は霧に覆われているので、毎年楽しみにしているツルアジサイの霧の中の風景が見たいと急いで歩きました。
聖宝ノ宿跡の上から霧がかかっていてバイケイソウやツルアジサイの写真を撮りました。
2時間半で弥山小屋に着いて、八径ヶ岳に向かいオオヤマレンゲを見に行きました。
オオヤマレンゲは数輪ですがきれいに咲いていました。
この後、弥山川源流へ降りてツルアジサイの場所に行きましたが、ツルアジサイは今年はまったく咲いていませんでした。
霧がはれてきたので狼平に向かうのをやめ弥山小屋に戻り下山としました。
先日に部屋をかたずけていた時に愛犬との写真が出てきましたが、この弥山も一緒に登ったので当時のことを思い出しながら歩きました。
雨が降りだしたので雨具を着け午前11時半に行者還トンネル東口の駐車地に戻りました。
近年の弥山付近のオオヤマレンゲはポツリと咲くだけで大輪が複数見られることもなくなり感銘は湧かないですが、カメラのファインダーで覗くと純白が際立って、またこんな深山に咲くのがいいと思います。
ツルアジサイはまた来年です。
・ 令和3年7月12日
・ 大峰山系 天川村 上北山村 行者還トンネル東口~弥山~八経ヶ岳~弥山川源流~行者還トンネル東口
・ 単独
真っ赤な朝焼け 国道309号行者還トンネル東口にて
見事に赤い朝焼けでした。
林道から一ノ峠への登山道の入口
右が入口で斜めに登っていきます。踏み跡が急激にしっかりしてきて歩き易くて危険個所はないです。
奥駆け道に出る雰囲気が気に入っています。
奥駆け道の一ノ峠
霧の中のツルアジサイ 聖宝ノ宿跡~弥山小屋
期待通りに霧がかかり、好きな霧の中のツルアジサイの風景が見られました。
霧の中のバイケイソウ 聖宝ノ宿跡~弥山小屋
霧の中にバイケイソウがふんわりと浮かんでいました。
弥山小屋付近のバイケイソウ
深山の純白の花 弥山~八経ヶ岳
数輪ですが真っ白なオオヤマレンゲが咲いていました。
弥山川源流で見つけた小さな鹿の角
オオヤマレンゲの鹿による食害の場所なので複雑でしたが、かわいい角なので持ち帰ることにしました。
2~3年前にも七面山で見つけて持ち帰りましたので2本目です。
鹿の角は毎年落ちるようですが、案外見られないんだと思いました。
弥山川源流
霧がはれてしまい、目当てのツルアジサイもまったく咲いていませんでした。
七面山でツルアジサイの花芽がまったく無かったので今年はダメかと思ってはいましたが、一抹の期待もやはりなと思いました。
ここは毎年通っていますが、霧の中の満開の花の写真が撮れたのは3度ほどだけで出会いは難しいです。
軽量のオリンパスのカメラを持参するときは荷物が軽いので久々にカリマーのデイパックを出して使用していますが、荷物が軽いとやはり気楽で楽しく歩いています。
このところ愛用しているアディダスのブースト採用の軽快なハイキングシューズ
視界が広がって八経ヶ岳が姿を見せてくれました
石休の宿跡からの大普賢岳
大普賢岳の頂上が雲に覆われてきて、遠くで雷の音が聞こえました
雨の降る中を国道309号の行者還トンネルの東口の駐車地に戻りました。
雨が降っていましたが、車に戻ってからは土砂降りになりました。
愛犬「ブルー」との記念写真のこと
愛犬「ブルー」とミツマタの花 前鬼宿坊にて
八経ヶ岳など大峰や台高を一緒に登った、今は亡き愛犬「ブルー」
小さな頃から犬のいる生活を送ってきましたが、見送るのはもう嫌なので最後の犬となりました。
ブルーの名前は小さい頃に目が青かったので子供が名前をつけました。
ラブラドールのこの犬は今まで飼った犬の中で一番賢かったです。
強靭な体力でしたが、山では岩場など危ないと思うとテコでも動きませんでした。大型犬なので山で怪我をさせると厄介なので抱えて少しずつ動かしたり、大普賢岳ではロープで安全を確保して登りましたが、互いに信頼するザイル仲間でもありました。
逝ってしまってから一緒に登った道は思い出すと悲しくてしばらくは行く気がしませんでした。
前鬼宿坊の記念写真は、昨年に逝ってしまった兄とフイルム時代に前鬼宿坊のミツマタの花の写真を撮りに行った時に兄が撮ってくれた写真で、先日に出てきました。
芳野満彦さんの本の「山靴の音」の中に、「ゴンベーと雪崩」という一年に一度は読みかえす好きな文章があります。
ゴンベーは駄犬である。だがゴンベーは大したものである。僕はゴんべーが大好きだ。
という文で始まり雪の前穂高岳を一緒に登り滑落や雪崩に遭うも生き延びるという短い一編を読みながら、この写真を見て、「ブルー」と登った山のことを思い出しています。