喜平小屋谷大滝の氷瀑
喜平小屋谷左股大滝の氷瀑は故川崎実氏の労作「秘瀑 台高山系珠玉の渓」の写真を見てどうしても行きたいと思いました。2013年の冬にこの秘瀑の凍った写真を撮りましたが滝のツララと氷筍は一つにつながっていませんでした。昨年は暖冬で諦めて今年も無理だろうなと思いつつ、今季最後のチャンスと思い出かけてみました。
ヌタハラ谷出合に車を止めて、まだ暗く雪のちらつく中を千石谷林道を歩き向かいました。林道は少し整備され大きな落石がなくなっていますが、谷の崩落はまだ整備されていませんでした。積雪は思ったより多く林道終点から喜平小屋谷に入ると膝までのラッセルとなりました。また、雪が一日ちらつく寒い日でした。
左岸沿いに歩いて喜平小屋谷左股連瀑帯の下から左岸を少し登って、雪壁をトラバースして大滝の下へ出ました。
大滝は思いがけなく巨大な氷筍とツララでつながっていて、ブルーアイスが美しく念願の光景となっていて、ほーと感嘆の声が出ました。
上の滝下まで登ることにして氷の上に雪が積もっている下の滝を登りました。ツララの所で氷の下に水の流れがあり、踏み抜いて空洞ができたので氷が軟弱な所を踏んで落とし込みました。そしてまたぐように氷壁にとり付きダブルアックスで簡単に滝下に登れました。
直近で見る氷筍は迫力があってとてもきれいでしばらく眺めました。
下りは空洞に落ち込むのがいやで右岸側の立木を支点にして懸垂下降でツララの所を降りました。
下からもう一度氷瀑を眺めて、帰りの林道はのんびりぶらぶらと歩いて車に戻りました。
見たかった喜平小屋谷大滝の一つにつながった氷瀑を見られて、満ち足りた気分になり出かけてきてよかったです。
いつもこのブログを見て頂いている方から道中の写真も入れてほしいとの声を頂いたので今回から少し入れさせてもらいました。
・ 平成27年2月19日
・ 三重県 飯高 台高山系 喜平小屋谷大滝
・ 撮影 ニコンD600
・ 単独
千石谷林道の井戸谷の崩落地
千石谷林道の終点付近にて
喜平小屋谷の雪景色
喜平小屋谷連瀑帯の下から右へ登る
喜平小屋谷大滝の滝下にて
上段の滝下にて
鹿による食害の木
林道をのんびり降りる
千石谷林道の欠壊地
車にて帰路での高見山