北アルプスの山々と澄んだ雲
北アルプスは昼からガスが出て夕方近くにはよく雷も発生するので、剣沢のテントを暗いうちに撤収して夜明けに別山から立山の稜線に出ました。丁度日の出でしたが空は赤く染まりませんでした。
しばらくすると雲が澄んでほれぼれするほど美しく、これが午前中見られました。
立山へ縦走して頂上から降りると、たくさんの小学生と若い先生が室堂方面からよろよろと登ってきて、私の前で倒れ込むように道をふさいで休みました。
降り切って龍王岳に登っていると、今度は靴に滑り止めの藁を巻いたたくさんの小学生たちがしっかりした足取りで「おはようございます」と元気な大きな声でみんなが声をかけてくれました。先生もはつらつとされていて、すっかり爽やかな気分になりました。
立山から薬師岳までの間を歩くのは40年ぶりくらいです。ここから人の少ない山域で龍王岳や鬼岳、獅子ヶ岳へ厳しい稜線を山々や雲や花を見ながら歩きました。また、五色ヶ原の広々とした形状と大崩落の壁が印象的で、真下に歴史で有名な戦国武将の佐々成政の北アルプス横断で通ったというザラ峠が見えました。そのザラ峠で休憩してしばらく登ると五色ヶ原で、キャンプ地まで行ってテントを張りました。私の一張だけでした。
休んでいると単独の登山者がテントを張りに来て、明日の予定を聞かれたので薬師岳を超えて薬師峠のキャンプ場だというと、自分は中間のスゴ乗越の小屋の所でテントを張ったとのことでした。一日で通過出来なくて残念だと言われましたが、ここへテントで縦走して来られるだけでも大変なことですよと思いました。
かなり離れた小屋へ行ってテントの届けを出してビールを買い、山を見ながら飲んでいると雷が鳴って雨が降ったのでテント中で寝てしまいました。
明るくなったので眼を覚まして外に出るとテントは数張りに増えていて、裏銀座の山には虹がかかっていました。五色ヶ原のテント場は落ちついていて槍ヶ岳などの山々も見えるいい所で、雲の湧き上がる夕景と山々を見て夕空が終わるまでテントの外で眺めて雄大な時間を過ごしました。
今日はかなり歩きましたが、明日はもっとアップダウンが多いロングルートで最後が薬師岳越えの厳しい一日です。
・ 平成26年8月1日
・ 北アルプス 剣沢~立山~五色ヶ原
・ 単独
日の出と針ノ木岳
別山に湧き上がる
イワツメクサ
針ノ木岳の雲の躍動
小さな彩雲
富士ノ折立からの剣岳
立山神社
ミクリガ池と地獄谷
立山にかかる雲
立山から五色ヶ原と薬師岳
立山頂上付近のお地蔵様
イワツメクサ(私の手が写っています。カメラの後ろのモニターがよく見えません。電池の消耗が激しくこれ以後撮る枚数を制限しました)
五色ヶ原と小屋
竜王岳から獅子岳にて
立山を振り返る(一番奥の山)
黒部湖を見下ろす
チシマギキョウ
ザラ峠
(右に小さく三日月が見えます)
五色ヶ原にて