雪の造形
寒波来襲ではないものの昨日が寒かったので、わずかでも木々に雪が着いているかも知れないと伯母谷覗から大普賢岳へと向かう。先日の里の大雪で上谷の集落まで積雪があるが道路は除雪されている。夜の3時から歩き始めるが、昨日の寒さで雪はクラストしていると思っていたがグサグサで潜る。大人数のトレースがあり、ここでは珍しいと思ったが尾根に出るとすぐの所で引き返していた。
尾根では寒風が吹きすさみ林がゴウゴウと音鳴りがして、時折雪煙が地を這い、寒く完全装備をする。この尾根はずっと吹きさらしで冬は厳しいルートだ。ラッセルは重い雪質でなるべく雪が締った尾根筋を歩き、ワカンを着け登るが、時間がかかり伯母谷覗の途中の尾根で夜明けを迎える。
岩峰の所で夏道は積雪でまったく解らないがルートをなるべく夏道くらいの所に変え、凍っている所もありワカンにアイゼンを着け延々とトラバースする。雪が重く遅々として進まず、最後の沢の源流では何度も立ち止まり歩き、ほとんど休みなしでラッセルをし続けるが8時間もかかってしまう。
伯母谷覗では残念ながら、木々に雪は着いていないが、風も弱くなったのでここで一息入れる。
ここから美しい森となるが、大普賢岳まではとても無理で木々に雪も着いていないので引き返すことにして長いラッセルの後をたどる。
今回は樹氷はあまり期待していなかったので、重いカメラは持たず初めてコンパクトデジカメを持って登った。荷物がうそのように軽くポケットに入り気軽に撮れるので、これからは山行により使い分けたいと思っています。いい光景に出会えなかった時はいい汗をかいて良かったと思いたいです。
. 平成26年2月19日
・ 川上村 大峰山系 上谷~伯母谷覗
・ 単独
一瞬陽がのぞく
霧からのぞく尾根
源流の氷
最後の源流のツメ
伯母谷覗にて
上谷集落のはずれに降りる